こんにちは、「はれのひ」の朝穂です。
最近、「痩せる薬」として話題になっている「マンジャロ」について、お客様より質問をいただいています。
今日は、この薬について分かりやすく説明するとともに、パーソナルトレーナーとしての個人的な見解もお伝えしたいと思います。
マンジャロとは何か?
マンジャロ(チルゼパチド)は、もともと2型糖尿病の治療薬として開発された薬です。
日本では2023年から糖尿病治療薬として承認されていますが、海外ではその体重減少効果が注目され、肥満治療薬としても認可されている国があります。
どのように働くのか?
マンジャロは「GLP-1/GIP受容体作動薬」と呼ばれる種類の薬で、以下のような作用があります
- 満腹感の増加:脳に作用して食欲を抑制します
- 胃の動きを遅くする:食べ物が胃に留まる時間が長くなり、満腹感が持続します
- インスリン分泌の促進:血糖値の管理を助けます
- グルカゴン分泌の抑制:血糖値の上昇を抑えます
週1回の注射で、体重減少効果が期待できるとして注目を集めています。
臨床試験では、平均で体重の15〜20%程度の減少が報告されています。
なぜ話題になっているのか?
マンジャロが注目される理由は
- 効果の高さ:従来の肥満治療薬と比較して、より大きな体重減少効果が期待できる
- 使いやすさ:週1回の注射で済むため、毎日薬を飲む必要がない
- 医療機関での処方:医師の管理下で使用できる安心感
- セレブの使用報道:海外の有名人が使用していると報じられたことで話題に
副作用と注意点
しかし、マンジャロは薬である以上、副作用のリスクがあります。主な副作用として報告されているのは
一般的な副作用
- 消化器系の症状:吐き気、嘔吐、下痢、便秘(最も多い副作用)
- 食欲不振:時に過度な食欲低下
- 頭痛やめまい
- 疲労感
- 注射部位の反応:かゆみ、発赤、腫れ
重篤な副作用(まれですが可能性があるもの)
- 膵炎:激しい腹痛を伴う
- 胆嚢疾患:胆石などのリスク
- 腎機能障害:特に脱水時
- 低血糖:特に他の糖尿病薬と併用時
- アレルギー反応:まれに重篤なアレルギー反応
費用面の問題
マンジャロを肥満治療目的で使用する場合、自費診療となることが多く
- 薬代:月額3〜5万円程度
- 診察料・検査費用:別途必要
- 継続的な使用が必要:やめると体重が戻る可能性が高い
長期的に見ると、相当な経済的負担になることは否めません。
使用を中止したらどうなる?
これが最も重要な点の一つです。
マンジャロの効果は使用中にのみ発揮されるため
- 使用を中止すると、食欲が元に戻る
- 体重が再び増加する可能性が高い
- 根本的な生活習慣が変わっていなければ、リバウンドのリスクが高い
つまり、永続的に使い続けない限り、効果を維持することは困難です。
個人的な見解 長期的な視点では推奨しない理由
ここからは、パーソナルトレーナーとしての私の個人的な意見をお伝えします。
1. 根本解決にならない
マンジャロは確かに体重を減らす効果がありますが、それは薬の作用によるものです。
薬をやめれば元に戻る可能性が高く、根本的な生活習慣の改善にはつながりません。
2. 健康的な習慣形成の機会を逃す
薬に頼ることで、以下の重要な習慣形成の機会を逃してしまう可能性があります
- 適切な食事選択の能力
- 運動習慣の確立
- ストレス管理の方法
- 自己効力感の獲得
3. 副作用のリスク
どんな薬にも副作用のリスクがあります。
体重減少のためだけに、健康上のリスクを取ることが本当に必要でしょうか?
4. 経済的負担
長期的に使用する場合の経済的負担は軽視できません。
その費用を、健康的な食事や運動プログラムに投資した方が、長期的には有益だと考えます。
5. 依存性の問題
薬に頼ることで、「薬なしでは体重管理ができない」という心理的依存を生む可能性があります。
本当に必要な人もいる
誤解のないよう付け加えますが、医学的に必要な場合もあります
重度の肥満で健康リスクが高い場合
- 他の方法で効果が見られない場合
- 医師が必要と判断した場合
このような場合は、医師の指導のもとで使用することが適切でしょう。
代替案 持続可能な体重管理方法
薬に頼らない、持続可能な体重管理方法をご提案します
- 段階的な食習慣の改善
- 極端な制限ではなく、少しずつ健康的な選択を増やす
- 満腹感を得られる食事の工夫
- 継続可能な運動習慣
- 週2〜3回の筋トレから始める
- 日常生活での活動量を増やす
- 行動変容アプローチ
- なぜ食べ過ぎるのかを理解する
- ストレス管理の方法を学ぶ
- サポートシステムの活用
- 専門家(トレーナー、栄養士)のサポート
- 仲間との励まし合い
まとめ 一時的な解決より持続可能な健康を
マンジャロは確かに効果的な薬ですが、それは「一時的な解決策」に過ぎません。
薬に頼ることなく、自分の力で健康的な体を作り、維持することの方が、長期的には価値があると私は考えています。
もちろん、これは私個人の意見であり、最終的な判断は医師との相談のもと、ご自身で行っていただくべきです。
ただ、薬に頼る前に、まずは生活習慣の改善から始めることをおすすめします。
「はれのひ」では、薬に頼らない健康的なダイエットと体づくりをサポートしています。
一人ひとりに合わせた運動プログラムと食事アドバイスで、持続可能な健康を目指しませんか?
お気軽にご相談ください。
パーソナルジム「はれのひ」
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