こんにちは
パーソナルジムはれのひの代表トレーナー朝穂一将です。
「筋トレしているけど、どんなタンパク質を選べばいいの?」
「植物性タンパク質と動物性タンパク質、効果に違いはあるの?」
「ベジタリアンでも筋肉はつくの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
タンパク質は筋肉を作るための重要な栄養素ですが、その種類によって体への効果や特徴が異なります。
今回は植物性タンパク質と動物性タンパク質の違いや、それぞれのメリット・デメリット、効果的な摂り方について解説します。
タンパク質の基本:筋肉づくりに必要な理由
まず、なぜタンパク質が筋肉づくりに欠かせないのかおさらいしておきましょう。
タンパク質はアミノ酸という小さな単位で構成されています。このアミノ酸には全部で20種類あり、そのうち9種類は体内で作ることができない「必須アミノ酸」です。
トレーニングによって筋肉が成長するためには、これらの必須アミノ酸をバランスよく摂取する必要があります。
植物性タンパク質と動物性タンパク質の基本的な違い
アミノ酸プロファイルの違い
動物性タンパク質の特徴
- 必須アミノ酸がバランスよく含まれている(完全タンパク質)
- 特に筋肉の合成に重要なBCAA(分岐鎖アミノ酸)が豊富
- リジンやメチオニンなどの必須アミノ酸が多い
植物性タンパク質の特徴:
- 単体では一部の必須アミノ酸が不足していることが多い(不完全タンパク質)
- 豆類はリジンが比較的豊富だが、メチオニンが少ない
- 穀物はメチオニンが比較的豊富だが、リジンが少ない
消化吸収率の違い
タンパク質の質を示す指標として「PDCAAS(タンパク質消化吸収率アミノ酸スコア)」があります。
動物性タンパク質の消化吸収率:
- ホエイプロテイン:1.0(最高値)
- 卵:1.0
- 牛肉:0.92
- 鶏肉:0.94
植物性タンパク質の消化吸収率:
- 大豆:0.91
- 豆類:0.7-0.75
- 穀物:0.4-0.7
含まれる栄養素の違い
タンパク質以外の栄養素も考慮することが大切です。
動物性タンパク質食品に含まれる栄養素:
- ビタミンB12(植物性食品にはほとんど含まれない)
- 鉄分(ヘム鉄として含まれ、吸収率が高い)
- 亜鉛(吸収率が高い)
- 飽和脂肪(肉の種類によって異なる)
植物性タンパク質食品に含まれる栄養素:
- 食物繊維(腸内環境を整える)
- 抗酸化物質(炎症を抑制する)
- 植物性ステロール(コレステロール値を下げる効果)
- 不飽和脂肪酸(ナッツや種子類に多く含まれる)
筋肉づくりにおける効果の違い
タンパク質の違いが筋肉づくりに与える影響についての研究結果をご紹介します。
筋肉の合成率(MPS:筋タンパク質合成)
研究によると、動物性タンパク質(特にホエイプロテイン)は、植物性タンパク質と比較して筋タンパク質合成率が高い傾向があります。
- ホエイプロテイン:MPSを最大30-40%増加させる
- 大豆プロテイン:MPSを約20%増加させる
ただし、植物性タンパク質でも、摂取量を増やしたり複数の種類を組み合わせることで、動物性タンパク質と同等の効果を得られる可能性があります。
回復と持久力への影響
タンパク質の種類によって、トレーニング後の回復や持久力にも違いがあります。
動物性タンパク質:
- 筋肉の回復が速い傾向
- 筋肉の損傷を修復する効果が高い
植物性タンパク質:
- 抗炎症作用により全身の炎症を抑える効果
- 抗酸化物質による酸化ストレスの軽減
- 持久系スポーツにおいて有利な特性も
植物性・動物性それぞれのメリット・デメリット
動物性タンパク質のメリット
- 必須アミノ酸がバランス良く含まれている
- 少量で効率よくタンパク質を摂取できる
- 吸収率が高い
- ビタミンB12や亜鉛など、重要な栄養素が豊富
動物性タンパク質のデメリット
- 飽和脂肪や食塩が多いものがある
- 環境への負荷が大きい(植物性と比較して)
- コスト面で高価な場合が多い
- 腸内細菌叢への影響(過剰摂取の場合)
植物性タンパク質のメリット
- 食物繊維や抗酸化物質が豊富
- コレステロールが含まれない
- 環境負荷が比較的少ない
- 腸内環境を整える効果
植物性タンパク質のデメリット
- 単一食材では必須アミノ酸が不足していることが多い
- 必要量を摂るために食事量が増える
- 鉄分や亜鉛などの吸収を阻害する成分が含まれることも
- ビタミンB12が不足しがち
それぞれに向いている人・目的
目的や体質によって、適切なタンパク質の種類は異なります。
動物性タンパク質が適している人
- 短期間で筋肉増量を目指す人
- 体重管理のために食事量を抑えたい人
- アスリートや高強度トレーニングを行う人
- 鉄欠乏性貧血が心配な人
植物性タンパク質が適している人
- 健康維持や長期的な体づくりを目指す人
- 消化器系のトラブルを抱えている人
- コレステロール値が高めの人
- 環境や倫理的な理由から植物中心の食事を選ぶ人
- 持久系スポーツを中心に行う人
効果的な摂取方法と組み合わせ
最も理想的なのは、植物性と動物性の両方からタンパク質を摂取することです。それぞれの長所を活かしつつ、短所を補い合うことができます。
植物性タンパク質を効果的に摂る方法
相補性タンパク質の考え方: 異なる植物性タンパク質を組み合わせることで、必須アミノ酸をバランスよく摂取できます。
- 豆類(リジンが豊富)+ 穀物(メチオニンが豊富)
- 例:納豆と玄米、豆腐と玄米、豆と全粒粉のパン
植物性タンパク質の量を調整する: 動物性タンパク質よりも20-30%多めに摂ることで、必須アミノ酸の不足を補えます。
動物性タンパク質と植物性タンパク質の理想的な組み合わせ例
朝食の例:
- ギリシャヨーグルト(動物性)+ ナッツ類とチアシード(植物性)
- 卵(動物性)+ 全粒粉トースト(植物性)
トレーニング後の例:
- ホエイプロテイン(動物性)+ ヘンププロテイン(植物性)のミックス
- 鶏むね肉(動物性)+ レンズ豆(植物性)のサラダ
植物性タンパク質のみで筋肉づくりは可能か?
結論から言えば、「可能」です。
ただし、いくつかの注意点があります。
成功のポイント
- タンパク質摂取量を増やす: 通常より約20%多めのタンパク質摂取を目指す(体重1kgあたり1.8〜2.2g程度)
- アミノ酸バランスを整える: 様々な植物性タンパク質を組み合わせる(大豆製品、豆類、穀物、ナッツ、種子類など)
- 摂取タイミングを工夫する: トレーニング前後に質の高い植物性プロテイン(ピープロテインやソイプロテインなど)を摂る
- サプリメントでサポート: ビタミンB12、亜鉛、鉄分などは必要に応じてサプリメントで補う
実践例:植物性タンパク質を中心とした1日の食事例
朝食:
- 豆腐とほうれん草のスクランブル
- 全粒粉トースト
- アーモンドミルク
昼食:
- レンズ豆と玄米のサラダ
- 豆腐や大豆ミートのグリル
- アボカド
間食:
- ピープロテインのスムージー
- ミックスナッツ
夕食:
- テンペや大豆ミートのスパイス炒め
- キヌアと野菜のミックス
- エダマメ
この食事パターンで、タンパク質約120g(体重60kgの人の場合)を摂取できます。
最新研究から見えてきたこと
最近の研究では、タンパク質の質だけでなく、食事全体のパターンや他の栄養素との相互作用の重要性が指摘されています。
- 食事の多様性: 様々な食材からタンパク質を摂取することで、異なる栄養素プロファイルのメリットを得られる
- 腸内環境との関係: 植物性タンパク質中心の食事が腸内細菌叢を改善し、それが筋肉の代謝にも好影響を与える可能性
- 個人差の重要性: 遺伝的要因や体質によって、タンパク質の代謝効率が異なる
まとめ:あなたに最適なタンパク質選び
タンパク質選びに「完璧な答え」はありません。
一人ひとりの目標、体質、生活スタイル、価値観によって最適解は異なります。
ここで重要なポイントをまとめます:
- 両方の良いとこ取りが理想的: 植物性と動物性、両方からタンパク質を摂ることで栄養バランスを最適化できます
- 目的に合わせて調整を: 短期的な筋肥大なら動物性中心、健康維持や持久力向上なら植物性の割合を増やすなど
- 多様性がカギ: 同じ種類のタンパク質ばかりでなく、様々な食材からタンパク質を摂取しましょう
- 食事全体のバランスを見る: タンパク質だけでなく、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルなど全体のバランスが重要です
はれのひでは、お客様一人ひとりの目標や価値観に合わせた、オーダーメイドの栄養アドバイスも行っています。
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代表トレーナー 朝穂一将


