こんにちは
「はれのひ」の朝穂です。
今日は多くの男性が気になる「理想の体型」について、科学的な視点からお話ししたいと思います。
「マッチョになれば、モテるようになるのか?」
「細マッチョとゴリマッチョ、どちらが女性にとって魅力的なのか?」
「筋肉をつけるとモテる理由は何なのか?」
こうした疑問に、研究データを基に答えていきましょう。
さまざまな男性の体型とその印象
まず、一般的な男性の体型を大きく分類してみましょう
- ガリガリ体型:筋肉量も脂肪も少ない痩せ型
- 細マッチョ体型:脂肪が少なく適度な筋肉がある体型
- マッチョ体型:筋肉量が多く、明確な筋肉の輪郭がある体型
- ゴリマッチョ体型:ボディビルダーのような極端に筋肉量が多い体型
- 普通体型:筋肉も脂肪も適度にある一般的な体型
- ぽっちゃり体型:やや脂肪が多めの体型
動物学と進化の視点から見る男性の体型
男性の体型と魅力の関係を理解するには、私たちのルーツである動物としての側面も考慮する必要があります。
霊長類における「魅力的な男性」の特徴
人類を含む霊長類では、オスの体格や筋肉量は種の生存戦略と密接に関連しています。
例えば、ゴリラのようにハーレム型の社会構造を持つ種では、オス同士の競争が激しく、その結果として筋肉質で大きな体格が進化しました。
一方、チンパンジーのような複雑な社会構造を持つ種では、純粋な筋力だけでなく社会的知性も重要な役割を果たします。
人類(ホモ・サピエンス)は、この中間的な特徴を持っています。
2015年のミシガン大学の研究によれば、人類の男性の体格は
- ゴリラほど極端な性的二形性(オスとメスの体格差)はない
- しかし、女性と比較して約20%大きな筋肉量を持つよう進化した
これは、私たちの祖先が採用した「協力的な狩猟と防衛」という生存戦略を反映していると考えられています。
狩猟採集時代の理想的な男性像
人類が数十万年過ごした狩猟採集時代、理想的な男性の体型には明確な適応的価値がありました
- 持久力と俊敏性:獲物を追跡するための持久力と素早い動き
- 適度な筋力:狩りの道具を効果的に使うための筋力
- 効率的なエネルギー消費:過剰な筋肉は飢餓時に不利になる
2018年に発表されたハーバード大学の人類学的研究では、現存する狩猟採集民族の男性の体型は
「極端な筋肉量ではなく、しなやかさと持久力を兼ね備えた体型」であることが示されています。
これは現代の「細マッチョ」に近い体型と言えるでしょう。
ボディビルダーのような極端な筋肉量は、狩猟採集時代には非効率的だったと考えられています。過剰な筋肉は
- 多くのエネルギーを消費する
- 食料が不安定な環境では維持が難しい
- 長距離移動や持久的な活動に不向き
このことから、現代女性が「適度な筋肉」に魅力を感じる傾向は、私たちの進化的背景と矛盾しないと言えます。
筋肉と男性ホルモン(テストステロン)の関係
筋肉量と男性ホルモン(テストステロン)には密接な関係があります
テストステロンの影響
- 筋肉の成長促進:テストステロンは筋肉の合成を促進する
- 脂肪の減少:テストステロンは脂肪分解を促進する
- 骨密度の向上:丈夫な骨格の形成に寄与する
2013年に発表されたハーバード大学の研究では、筋力トレーニングによってテストステロンの分泌量が一時的に増加することが示されています。また、定期的なトレーニングによって長期的にもテストステロン値が向上するというデータもあります。
男性ホルモンと魅力の関係
テストステロンが高い男性の特徴として、以下のような点が研究で示されています
- 肩幅が広く、ウエストが細い「逆三角形」の体型になりやすい
- 顎のラインがシャープになる傾向がある
- 筋肉の発達が促進される
2007年のウェイン・ブース博士らの研究では、女性は無意識のうちにこうした「高テストステロン」の特徴を持つ男性に魅力を感じる傾向があることが示されています。
これは生物学的に「健康的な子孫を残せる可能性」を示すシグナルとして機能しているという仮説があります。
時代とともに変わる「理想の男性像」
男性の理想的な体型は時代や文化によって大きく変化してきました。歴史的な変遷を見てみましょう。
歴史的に見る「理想の男性体型」の変化
古代ギリシャ・ローマ時代:「均整のとれた筋肉質な体」が理想とされました。この時代の彫像は現代の「細マッチョ」に近い体型で、極端な筋肉量よりもバランスが重視されていました。
中世ヨーロッパ: 騎士の鎧を着こなせる力強さと、貴族としての優雅さを兼ね備えた体型が理想とされました。
ルネサンス期: ミケランジェロのダビデ像に見られるように、均整のとれた体型が理想化されました。極端な筋肉よりも全体的な調和が重視されていました。
19世紀〜20世紀初頭: 紳士的な細身の体型が好まれた時代。過度な筋肉は労働者階級のものとみなされることもありました。
1950年代〜1970年代: マーロン・ブランドやスティーブ・マックイーンのような「自然な男らしさ」が理想とされました。過度に筋肉質ではない健康的な体型です。
1980年代〜1990年代: シュワルツェネッガーやスタローンに代表される「マッチョブーム」が到来。より大きな筋肉が男らしさの象徴となりました。
2000年代〜現在: 「適度な筋肉を持つ細マッチョ」と「韓流アイドル的なスリムな体型」の二極化が進んでいます。
体型別の魅力度:細マッチョVSゴリマッチョVSガリガリ
それぞれの体型の魅力度を科学的データから比較してみましょう
細マッチョ体型
科学的評価:最も高い魅力度を示す 理由
- 健康的な体脂肪率(10-15%程度)
- 筋肉の輪郭が適度に見える
- 男性らしさと健康的な印象のバランスが良い
2019年のニューカッスル大学の研究では、女性被験者の大多数が「細マッチョ体型」を最も魅力的だと評価しました。特に体脂肪率が12-14%程度で、筋肉の輪郭がはっきりと見えるレベルの体型が高評価でした。
マッチョ体型
科学的評価
高い魅力度だが、個人差がある 理由
- 明確な筋肉の存在が男性的なシグナルとなる
- 保護能力の高さを示唆する
- ただし「威圧感」も与えるため、すべての人に好まれるわけではない
ゴリマッチョ体型
科学的評価
一般的には魅力度が下がる 理由
- 極端な筋肉は「不自然」と感じられる
- 過度なボディビルのような体型は「自己陶酔的」という印象を与えることも
- 維持のためのステロイド使用を疑われる場合もある
2007年のフレデリックらの研究では、ボディビルダーのような極端な筋肉量は「魅力的」というよりも「威圧的」「過剰」という評価を受ける傾向が示されています。
ガリガリ体型
科学的評価
低い魅力度を示す 理由
- 低い筋肉量は低テストステロンを示唆する
- 健康面での懸念を生じさせる
- 保護能力の低さを示唆する
複数の研究で、極端に痩せた男性の体型は魅力的とは評価されない傾向が一貫して示されています。
日本における男性の体型とジェンダー観の関連性
日本社会特有の男性像の変化について、さらに深く掘り下げてみましょう。
「草食系男子」現象と体型の関係
2000年代後半から注目された「草食系男子」という概念は、単に恋愛に消極的というだけでなく、従来の筋肉質で男性的な体格よりも細身でやわらかい印象の体型と結びつけられることが多くありました。
社会学者の深澤真紀氏による2010年の調査では、20代〜30代女性の約45%が「草食系的な体型の男性」に好感を持つと回答。この傾向は特に都市部で顕著でした。
働き方の変化と理想の体型
高度経済成長期には「たくましい体で一家を支える」男性像が理想とされましたが
現代では
- 共働き家庭の増加
- 知識労働の比重拡大
- 多様な生き方の尊重
といった社会変化により、「力強さ」よりも「知性」や「共感力」が重視される傾向があります。これが体型の理想像にも反映されています。
千葉大学の2019年の研究では、女性が男性に求める資質として「身体的強さ」は優先順位が下がり
「コミュニケーション能力」や「知性」が上位に来ていることが示されています。
現代日本における「理想の男性像」の多様化
現代日本では、男性の理想的な体型に関する価値観が多様化しています。
細マッチョ志向: 俳優の中島健人さんや山下智久さんのような「適度な筋肉を持ちながらも細身」の体型が人気です。フィットネスモデルの細マッチョ体型は、現代日本女性の多くから支持される傾向があります。
韓流アイドル的スリム体型: BTSのメンバーや日本のジャニーズアイドルのような、筋肉量が少なめでスリムな体型も人気を集めています。2010年代以降、特に若い女性を中心にこうした「やや線が細い」体型への支持が高まっています。
2016年の日本の女性雑誌による調査では
20代女性の62%が「韓流アイドルのようなスリムな体型」
または「適度に引き締まった細マッチョ」を理想の男性体型として挙げており、極端な筋肉質な体型を選んだのはわずか7%でした。
いや待てよ…アイドル人気は体型だけの問題?
ここで考えたいのは、アイドルの人気は本当に「体型」だけが理由なのか?という疑問です。
実は、アイドルファンへの調査では「顔立ち」「雰囲気」「パフォーマンス」が人気の主な理由で、「体型」はそれほど上位ではありません。多くの韓流アイドルやジャニーズタレントは、スリムな体型と同時に整った顔立ちを持っています。
つまり、体型と顔の「総合的な調和」が魅力の正体かもしれません。
しかも、トレーニングで体は変えられても、顔の特徴は基本的に変えられません。
「体を鍛えればモテる」は単純すぎる考え方で、実際は「自分の顔や雰囲気に合った体型」を目指す方が理にかなっているのかもしれません。
個人差と文化差 万人に当てはまる「理想体型」はない
ここまで歴史的・生物学的・文化的視点から男性体型について掘り下げてきましたが、重要なのは「平均的な傾向」であって、すべての人に当てはまるわけではないという点です。
- 文化による違い
- 欧米と日本では「理想の筋肉量」の認識に差がある
- 日本では比較的「細マッチョ」「スリム体型」が好まれる傾向がより強い
- 個人の好みの多様性
- 女性によって好みの体型は大きく異なる
- パーソナリティとの相性も重要な要素
- 年代による違い
- 若年層と高年齢層では好みの傾向が異なる場合も
2017年に発表された国際比較研究では、アジア圏の女性は欧米圏の女性と比較して「より控えめな筋肉量」を持つ男性を好む傾向があることが示されています。
魅力的な体になるための現実的なアプローチ
科学的なデータを踏まえると、多くの女性に魅力的だと感じてもらえる体を目指すなら
- 適度な筋肉量を目指す
- 極端なボディビルダーのような体ではなく、自然な筋肉の発達を
- 特に肩・胸・背中の上部といった「上半身」の筋肉が重要
- 体脂肪率を適切に保つ
- 筋肉の輪郭が適度に見える10-15%程度の体脂肪率
- 極端な低体脂肪は健康面でもリスクあり
- 全身のバランスを整える
- 上半身だけでなく下半身も含めたバランスの良い筋肉の発達
- 特に「肩幅とウエストの比率」が重要
- 健康的な見た目を意識する
- 筋肉だけでなく、姿勢や健康的な肌の色なども重要
- 過度なトレーニングによる疲労感のある表情は避ける
まとめ 進化・文化・個人の交差点としての「理想の体型」
「マッチョは魅力的か?」という問いに対する答えは、複雑で多層的です。
動物学的・進化論的視点からは
- 適度な筋肉量は男性ホルモンの健全さを示すシグナルとして機能
- 狩猟採集時代には「極端な筋肉」より「バランスの取れた体格」が適応的だった
- 持久力と俊敏性を兼ね備えた体型が生存に有利だった
歴史・文化的視点からは
- 時代によって理想の男性像は大きく変化してきた
- 現代日本では「細マッチョ」と「スリム体型」の二極化が進んでいる
- 社会構造や労働形態の変化が理想の体型にも影響している
科学的データによれば
- 極端なゴリマッチョよりも「適度な筋肉量を持つ細マッチョ体型」の方が一般的に魅力的
- ガリガリ体型やぽっちゃり体型よりも筋肉のある体型の方が魅力的に評価される
- 体脂肪率10-15%程度で、自然な筋肉の発達が見られる体型が最も高評価
ただし、最も大切なのは「あなた自身が目指したい体型」です。ボディビルの大会に出場したいのであれば極端な筋肉量も必要でしょうし、健康維持が目的なら必ずしも低体脂肪率にこだわる必要はありません。
また、特定のファッションやアパレル業界で活躍したいなら、その世界で求められる体型があるでしょう。
「はれのひ」では、お客様一人ひとりの目標や体質に合わせたトレーニングプログラムをご提案しています。
「モテるため」「健康のため」「スポーツパフォーマンス向上のため」など、目的に合わせた理想の体づくりをサポートします。
科学的な知識に基づいた効果的なトレーニング方法について、ぜひお気軽にご相談ください。あなたに最適な体づくりのアプローチをご提案いたします。
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